むかし、不治の病と言われていた結核。
過去の病気だと思っていませんか?
ところが現在でも、日本は結核の罹患率がとても高く
先進国の中でも結核患者が多い国として有名なのです。
結核とはいったいどうゆう病気なのでしょうか?
そして感染を防ぐためには何に気を付ければいいのでしょうか?
結核は昔の病気じゃなかった
「風立ちぬ」で主人公の妻・菜穂子さんも患っていた結核。
最近ではモデルのJOYさんや、お笑い芸人の箕輪はるかさんが
感染したことでも話題に上がっていましたが、まだまだ、
その実態については知られていないのが実情です。
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結核の症状でせき?
結核の初期症状は風邪と似ています。
せき、痰(たん)や微熱などの症状が長く続くのが特徴です。
それゆえに病院で受診しても風邪と判断されてしまうことも多く、
病気を進行させてしまう原因になっているんですね。
正しく診断されなければその後、食欲もなくなり、体重が減ってきます。
寝汗をかくようになったり、さらにひどくなってくると息切れやだるさを感じ、
血の混じった痰などが出始めて、重症になると呼吸困難になり死に
至ることもある怖い病気なんです。
しかし、日本では、結核患者の減少とともに
予防に対する意識も薄らいでいます。
そのため、結核を発症してもそれと気づかずに、
受診が遅れたりするケースも少なくありません。
結核は毎年2万人も新たに感染している
結核の治療は早めに受診し薬を飲むことで完治します。
しかし、病院の受診が遅れたり、診断が遅れると病気が進行して、
重症になり死に至ることもあります。
日本では毎年約2万人以上が感染し、約2000人もの方が
結核で亡くなっています。
すごい人数ですね。
結核という病気がどんな特徴なのかを知っておくことで、
自分の身体や家族の健康を守ることにもなりますので、
他人事と思わずにしっかりと覚えておきましょう。
結核に感染してから発症するまでは?
実は、結核に感染したからといって必ずしも
発症するわけではありません。
体の免疫力によって結核菌は増殖を抑え込まれそのまま
発症しなかったり、いったんは感染しても免疫力によって
結核菌が死滅したりすることが大半なのです。
しかし、身体の免疫力が下がっている人は結核菌を
抑えきれなくなり、感染後にゆっくりと時間をかけて繁殖して発症します。
最近の日本の傾向は70歳以上の高齢者が約60%を占めています。
かつて、結核がまん延していた時に感染していて若い時には
抑えられていたものが、高齢になって、免疫力が下がったことで
発症する人が増えているんです。
しぶとい菌ですね。
また、東京や大阪などの大都市では20歳代から40歳代の
若い世代にも結核を発症する人が増えています。
そして、乳幼児の場合には免疫力が弱いため感染すると
重症になりやすく命にかかわることがあります。
乳幼児の結核予防にはBCG接種が有効なため、
生後1歳未満に接種することになっていますね。
結核にかからないための対策
効果が切れると言われていますので、
大人になったら、BCG接種を受けたから安心とは言えません。
結核は感染者の咳やくしゃみで空中に飛び散った菌を
吸い込むことによって感染します。
身体が弱っていて、抵抗力が落ちていると感じる時は
なるべく人混みの中に行かない方がいいかもしれません。
また、せきや痰が2週間以上も続くようであれば早めに病院に行きましょう。
空気感染で広がりますので、マスクの着用も必要ですね。
結核を予防するには免疫力が低下しないように
規則正しい生活を心がけることが大切なんです。
栄養バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動などは
健康を守るために必要なことです。
結核菌は紫外線に弱く、体外に排出された菌は日光に
当たると数時間で死滅します。
感染を防ぐ、そして、もしも結核菌に感染した場合には、
発症を防ぐ事が重要です。
ふだんから、夜更かしなどの不規則な生活や喫煙などをせずに、
健康的な生活を心がけましょう。
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