手術の後、態度が一変し家族がとまどってしまうことがあります。
心配していた手術は成功しほっと一安心していた家族にとってはショックをうけてしまいます。
”せん妄”の原因は手術がきっかけでなることが多いようです。
そんな時の対応は? いつまでに治るのか?・・などせん妄についてまとめてみました。
せん妄の原因は術後がきっかけ?
せん妄の原因は多種多様で、心身に対してストレスになるものはどんなものでも原因になります。
本人にとってのストレスや急激に環境の変化、その他なにかのきっかけを元に意識障害が起こり、頭が混乱した状態になっていることをいいます。
手術による心身のストレス、新しい薬が処方されたばかりの時、入院という慣れない環境などです。
手術とは関係なく、高熱が出るとせん妄になることもあります。
この中には状況的にやむを得ないものもあります。
しかし、取り除けるものはできるだけ取り除いて上げることが望ましいですね。
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せん妄の状態は?
高齢者が手術をした翌日に様子が変わってしまうことはよくあるようです。
普通に話をしていたのに、急にありえないことを平気で話し出します。
「昨日は運動会で走ってきた」と言い出したり「可愛い犬がいるよ」と言い出すなどの幻覚症状。
「看護師が何でも盗んでしまう」「貧乏人だから放り出す」と言っているなどの被害妄想。
他にも暴言や興奮状態になり、精神状態が不安定になります。
せん妄の対応は?
手術後にせん妄になる人は多く決して珍しいことではありません。
せん妄の大部分は自然に良くなりますので焦らずに回復を待つことが大切です。
とは言っても、不安や錯覚になるものをなるべく取り除くことで予防や不安を和らげることができます。
◇せん妄は夜になると悪くなることが多く、これは暗くなることで錯覚などを起こしやすくなると考えられています。
夜も電気をつけて明るくしておくことがせん妄の予防になることがありますよ。
◇今がいつで、今いる所がどこか分からなくなってしまうことがあります。
本人に目につくところに、見やすいカレンダーや時計を置くことで回復に役立つことがあります。
◇せん妄は、睡眠と覚醒のリズムの障害に関係しています。
昼間にはなるべく起きているようにさせ、眠るのは夜だけにすることでリズムが正常化できます。
◇軽いせん妄であればむしろ薬は飲まないほうがよいのです。
しかし、幻覚妄想や興奮が強い場合は薬による治療が必要になります。
まとめ
せん妄は安心できる環境が得られるだけで良くなることも多々あります。
あまりの変化に驚いてしまうこともあると思いますが、せん妄は自然に回復する病気です。
家族の方は過度に心配せず落ち着くことが大切ですね。
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